Ver. 1.0.0
2024年8月1日 発行
BAYGLE をお買い上げありがとうございます。
本書では、BAYGLE
の操作についての説明と、簡単なチュートリアルを記載します。
ご不明点やお問い合わせは、support@baygle.net
までご連絡ください。
BAYGLE の推奨動作環境は以下になります。
下記に記載していない環境でご利用になりたい場合は、お問い合わせください。
項目 | 推奨環境 |
---|---|
OS | Windows 10 Windows 11 Ubuntu AlmaLinux |
ブラウザ | Google Chrome(最新版) Microsoft Edge(最新版) Firefox(最新版) |
CPU(プロセッサー) | ご利用されるデータ量によって変化いたします。 |
メモリ(RAM) | ご利用されるデータ量によって変化いたします。 |
ソフトウェア名 | 推奨バージョン |
---|---|
Java | Java 17以上 |
Node.js | Node.js 20以上 |
BAYGLE の実行に必要なソフトウェアと、BAYGLE
本体のインストール方法について説明いたします。
既に、推奨動作環境の前提ソフトウェアがインストール済みの場合、Java のインストール、Node.js
のインストールは行わず、
BAYGLE
本体のインストールのみ実施してください。
また、この章で扱っている URL のサイトは、弊社が管理しているサイトではありませんので、必ずご自身の責任でご利用ください。
Oracle JDK を利用した Java のインストール方法を説明いたします。
既に Java がインストールされている場合には、Java
のインストールは行う必要はありません。
下記 URL のサイトから、推奨動作環境に記載してあるバージョンの Java
をダウンロードします。
ここでは、Windows10(64bit) で Oracle JDK 21
をインストールする方法をご案内します。
※ OS
等の環境によってダウンロードするファイルが異なりますのでご注意ください。
下記のURLにアクセスし、x64 MSI Installer(x64
MSIインストーラー)をダウンロードし、
実行してください。
https://www.oracle.com/jp/java/technologies/downloads/#jdk21-windows
※ こちらで紹介してるサイトのURLは変更される可能性があります。
※
こちらのサイトは、弊社で管理しているサイトではありません。必ず自己責任にてご利用ください。
Java
がインストールできましたら、コマンドプロンプト等にて下記の様にコマンドを実行し、
インストールしたバージョンが表示されていることを確認してください。
バージョンが表示されていれば、インストール完了です。
※ 詳細なバージョンは、ダウンロード時期によって異なります。
実行コマンド
> java -version
実行結果の例
> java -version
java version "21.0.4" 2024-07-16 LTS
Java(TM) SE Runtime Environment (build 21.0.4+8-LTS-274)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 21.0.4+8-LTS-274, mixed mode, sharing)
Node.js のインストール方法を説明いたします。
下記サイトから、推奨動作環境に記載してあるバージョンの Node.js
をダウンロードします。
※ OS
等の環境によってダウンロードするファイルが異なりますのでご注意ください。
https://nodejs.org/en
※ こちらで紹介してるサイトのURLは変更される可能性があります。
※
こちらのサイトは、弊社で管理しているサイトではありません。必ず自己責任にてご利用ください。
Node.js
がインストールできましたら、コマンドプロンプト等にて下記の様にコマンドを実行し、
インストールしたバージョンが表示されていることを確認してください。
バージョンが表示されていれば、インストール完了です。
※ 詳細なバージョンは、ダウンロード時期によって異なります。
実行コマンド
> node --version
実行結果の例
> node --version
v20.15.1
BAYGLE 本体のインストール方法については、購入時にご案内させていただきます。
BAYGLE の実行方法については、購入時にご案内させていただきます。
ランチャーを立ち上げましたら、Google Chrome や Microsoft Edge
などのブラウザからアクセスすることができます。
http://localhost:8000
へアクセスしてください。
初回ログイン時は、ログインID「root」,
パスワード「root」でログインすることができます。
ログイン後に管理画面からログインID
とパスワードの変更が可能ですので、必ずご変更ください。
初回ログイン時には、ライセンス認証画面が表示されます。
ライセンス認証については、次の章で解説しますので、そちらをご参照ください。
BAYGLEのご利用には、ライセンス認証が必要となります。
BAYGLE
を起動し、初回ログインを行うと、ライセンス画面が表示されます。
ライセンス画面で表示されているシリアルキーをコピーまたは保存し、
メールにて support@baygle.net
までシリアルキーをお送りください。
シリアルキーをお送りいただきましたら、弊社にてライセンスキーを発行し、お客様へメールにてご連絡いたします。
※ ライセンスの開始日と終了日は、シリアルキー発行時に決定されます。
ライセンスキーの発行は、3営業日程度かかる場合がございます。
お急ぎの方は、シリアルキーを送る際に、お急ぎであることをご連絡ください。
弊社からライセンスキーが届きましたら、BAYGLE のライセンスキー入力欄に入力し、ライセンスの認証をお願いいたします。
再度サブスクリプションをご契約いただいた際には、新しいライセンスキーを発行いたしますので、お問い合わせください。
※ ライセンスの発行方法を再度行っていただく必要があります。
このチュートリアルでは、データからモデルを作成し、推論まで実行する方法について説明します。
使用するサンプルデータは、「chest_clinic.csv」です。
ログインするとプロジェクト一覧画面が表示されます。
そのプロジェクト一覧画面から、右上の「プロジェクト追加」ボタンをクリックし、チュートリアルで使用する新規プロジェクトを追加してください。
ここでは、プロジェクト名を「チュートリアル」として進めます。
プロジェクトが作成できたら、プロジェクト一覧画面のプロジェクト名「チュートリアル」をクリックし、プロジェクト画面を開いてください
※
プロジェクトメモは任意のため、チュートリアルでは入力不要です。
※ 公開・非公開の設定については、管理画面
で説明しております。ここでは、非公開に設定してプロジェクトを作成します。
画面の左側にある「データアップロード」ボタンをクリックしてください。
「ファイル選択」ボタンをクリックしてサンプルデータとしてお渡ししている「chest_clinic.csv」を選択してください。
ファイル選択後、数行のプレビューが表示されますので、正常に表示されていることを確認して、「保存」ボタンをクリックしてください。
※
文字コードは、「Shift-JIS」に設定してください。メモは任意のため入力不要です。
データ欄に表示されている先程アップロードしたデータ(chest_clinic.csv)の「モデル作成」ボタンをクリックしてください。
モデル作成設定は以下の様に設定してください。
各設定の説明については、BAYGLE内のヘルプアイコンまたは、マニュアルの各画面の操作説明のモデルの新規作成画面に記載しております。
ベイジアンネットワークの矢印は、基本的には因果の向きに合わせます。
データから因果の向きを決めることは難しい問題ですので、明らかな場合や仮説がある場合には、
その親子関係(親が原因、子が結果)を設定することで、意図したモデルを作成することができます。
本チュートリアルでは、親子設定を以下の表のように設定してください。
親子関係の表示方法には、リスト形式とテーブル形式がありますので、お好きなほうを使用して設定してください。
また、設定方法については子に対して親を選択する方法(子基準)と、親に対して子を選択する方法(親基準)があります。
ここでは、子基準を使用して設定します。
設定ノード名 (子ノード) | 親候補ノード名 |
---|---|
アジア訪問経験 | (親候補なし) |
喫煙者? | (親候補なし) |
結核? | アジア訪問経験、喫煙者? |
肺がん? | アジア訪問経験、喫煙者? |
結核or肺がん? | 結核?、肺がん? |
気管支炎? | アジア訪問経験、喫煙者? |
レントゲン検査 | 結核?、肺がん?、結核or肺がん?、気管支炎? |
呼吸困難? | 結核?、肺がん?、結核or肺がん?、気管支炎? |
親子関係の設定まで終了しましたら、右下の「作成」ボタンをクリックしてモデルによる推論へ進んでください。
モデルの作成が終わるとプロジェクト画面にモデル名が表示されます。
作成したモデルの「閲覧/推論」ボタンをクリックすると閲覧/推論画面が表示されます。
閲覧/推論画面で、上部メニューの「自動レイアウト」から「階層的レイアウト(優先度法)」を選択してください。
レイアウトを選択することで、ノードが自動配置されます。
レイアウトの種類については、各画面操作説明の閲覧/推論画面をご参照ください。
レイアウト選択後に、レイアウト保存ボタンをクリックすると現在のレイアウト情報が保存され、
次回閲覧/推論画面を開いた際に保存されたレイアウトで表示されます。
次に、作成したモデルを使用して、推論を実行する方法について説明します。
作成したモデルを使用して、病気の確率を推論してみましょう。
例えば、「アジア訪問経験」が「有」、「喫煙者」が「はい」であることを既知の情報として設定する場合には、
表上の「アジア訪問経験」の「あり」と、「喫煙者」の「はい」をクリックしてください。
このように確定している情報を入力すると、その他のノードの推論結果が変化します。
現在確定している状態のことを「エビデンス」といいます。 エビデンスを設定することで、他のノードの確率分布が変化し、様々な状態の組み合わせを推論することができます。
このチュートリアルでは、離散化が必要なデータからモデルを作成する方法について説明します。
使用するサンプルデータは、「german.csv」です。
プロジェクト一覧画面に戻り、チュートリアル①と同じ手順でプロジェクトを作成してください。
画面の左側にある「データアップロード」ボタンをクリックしてください。
「ファイル選択」ボタンをクリックし、サンプルデータとしてお渡ししている「german.csv」を選択してください。
ファイル選択後、数行のプレビューが表示されますので、正常に表示されていることを確認して、「保存」ボタンをクリックしてください。
※
文字コードは、「Shift-JIS」に設定してください。メモは任意のため入力不要です。
表示されている german.csv
の「加工」ボタンをクリックしてください。
離散化画面で、カラム名にエクスクラメーションマーク(!)がついているカラムと、マーク無しのカラムが離散化可能なカラムとなります。
離散化可能なカラムは、数値をその値として持つカラムで、
german.csv では Age、Amount、Duration、Depends、Rate、Accounts
が離散化可能となっており、
その中でも値の数が 5
を超えるものが連続値と判断され離散化が推奨されます。
このチュートリアルでは、一括自動計算を使用してモデルを作成します。
「一括自動計算」ボタンをクリックすると、すべての(!)がついているカラムに離散化の区間名と値が設定されます。
その後、右下の「離散化実行」ボタンをクリックすると離散化が実行され、
プロジェクト画面に離散化済みのデータが追加されます。
離散化実行後は、親子関係などの設定を行い「モデルの作成」、その後「モデルの推論」をチュートリアル①と同様に実施してください。
この章では、各画面におけるボタンや機能について説明します。
ログイン画面は、BAYGLE を起動した状態で http://localhost:8000 にアクセスすることで開くことができます。
① ログインID入力欄
使用するユーザーのログインIDを入力してください。
初回使用の場合は、「root」に設定されています。
② パスワード入力欄
※ ログインID とパスワードは、管理画面から変更可能です。セキュリティの観点から変更することを推奨します。
ログイン後に表示される画面です。 プロジェクトの新規作成や、作成済みのプロジェクトを確認することができます。
① プロジェクト一覧表
作成したプロジェクトの一覧が表示されます。
管理者ユーザーの場合、すべてのプロジェクトが表示されます。
一般ユーザーの場合、自身が作成した非公開プロジェクトと、他ユーザーが作成した公開プロジェクトが表示されます。
プロジェクト名をクリックすると、選択したプロジェクトのプロジェクト画面が開きます。
② プロジェクト追加ボタン
③ 編集ボタン
既存プロジェクトの情報を編集します。
プロジェクト名、プロジェクトメモ、公開設定を編集することができます。
④ 削除ボタン
プロジェクトの削除を行います。
削除を行う場合、そのプロジェクトに含まれるデータ、モデルも同時に削除されます。
削除後は、戻すことはできませんのでご注意ください。
⑤ 管理画面ボタン
管理者ユーザーでログイン時のみ表示されるボタンで、管理画面を開きます。
詳しくは、管理画面をご覧ください。
⑥ ログアウトボタン
プロジェクト一覧画面で、「プロジェクト追加」ボタンをクリックした際に表示される画面です。
新規プロジェクトを作成することができます。
① プロジェクト名入力欄
② プロジェクトメモ入力欄
③ 公開設定
他のユーザーに公開するかを設定することができます。
非公開でプロジェクトを作成した場合、自身以外の一般ユーザーは見ることができませんが、
管理者ユーザーはそのプロジェクトを閲覧、操作することができます。
プロジェクト一覧画面で、プロジェクト名をクリックすることで表示される画面です。
ここでは、プロジェクトの情報とプロジェクト内のデータ、モデルの一覧が表示されます。
① 編集ボタン
② データアップロード
③ モデルアップロード
④ モデル作成
⑤ 表示切り替え
プロジェクト画面で「データアップロード」ボタン(②)をクリックすることでデータアップロード画面が開きます。
ここではモデルを作成するための学習データをアップロードします。
プロジェクト画面で「モデルアップロード」ボタン(③)をクリックすることでモデルアップロード画面が開きます。
既存のモデルファイルを読み込むことで、推論が実行できるようになります。
プロジェクト画面で「モデル作成」ボタン(④)をクリックすることでモデルの新規作成画面が開きます。
「モデル作成」ボタンは二か所にありますが、データ列のボタンを利用すると、あらかじめデータが指定された状態で画面が開きます。
モデル名を入力してください。
アップロード済みのデータを選択してください。
データ選択後、プレビューが表示されますので、データが正しいことを確認してください。
任意で作成するモデルにメモを付けることができます。
アルゴリズム
モデルの構造を探索する手法を選択します。
モデルに評価関数を設定し、その値が最も良いモデルを選択します。
ノード数が増えると、評価すべき構造が爆発的に増加するため最適解を見つけることは難しく、近似解法を用いることが一般的です。
BAYGLE
では2種類の近似解法を実装しています。それぞれ探索にかかる時間とモデルの評価に違いがあります。
Greedy Search
矢印がないモデルに対して、矢印の追加を繰り返すことでモデルを探索します。
次に選択する評価基準を用いて、矢印を追加する前後でモデルを評価し、その増分を矢印の評価とします。
上記に則って追加し得る全ての矢印を評価し、その時点で最良のものを採用します。
これを繰り返し、評価を改善する矢印がなくなると探索を終了します。
Hill-Climbing Search
に比べて、探索時間が速いですが、モデルの評価は劣ります。
Hill-Climbing Search
矢印がないモデルに対して、矢印の操作(追加、削除あるいは反転)を繰り返すことでモデルを探索します。
次に選択する評価基準を用いて、矢印の操作の前後でモデルを評価し、その増分を矢印の操作に対する評価とします。
上記の方法に則って可能な全ての矢印の操作を評価し、その時点で最良のものが採用します。
これを繰り返し、評価を改善する矢印の操作がなくなると探索を終了します。
Greedy Search
に比べて、モデルの評価が高いですが、探索時間の面では劣ります。
評価基準
モデルの評価基準を指定します。
評価基準により選択されるモデルの複雑さが変わります。
得られるモデルの複雑さは「MLL > AIC > BIC」の順となります。
矢印の数が増えるとパラメータが増え、モデルの複雑さが増加します。
AIC(赤池情報量規準)
赤池情報量規準は次のような「 -2(最大対数尤度)+
ペナルティ項」式となっており、データへの適合度を最大対数尤度で捉え、
これにモデルの複雑さに対するペナルティ項を加えることで、過学習を避け、将来の予測に有効なモデルを選択することを目的にした評価指標です。
モデルを複雑にすると、最大対数尤度が増加し AIC
が良くなりますが、一方パラメータの数が増えることでペナルティ項も増加し
AIC が悪化します。
このバランスでモデルが決まります。
またデータが多くなるとより複雑なモデル(矢印の多いモデル)が選択されるようになります。
データが少ない場合にモデルを複雑にし過ぎると予測性能が悪化するため、データの量に合わせてモデルの複雑さを調整する働きがあります。
BIC(ベイズ情報量規準)
AICと同様にデータへの適合度とモデルの複雑さを考慮する評価指標ですが、モデルの複雑さに対するペナルティがより厳しく、
よりシンプルなモデルが選択されます。
MLL(最大対数尤度)
モデルがデータをどれだけよく説明できるかを表す指標で、モデルを仮定した場合のデータの起こりやすさ(尤度)を評価しています。
複雑なモデルになるほど評価が高くなり、過学習となるリスクがあります。
パラメータ推定方法
モデルのパラメータの推定方法を指定します。
ML(最尤推定)
ベイジアンネットワークのパラメータ(CPT:条件付き確率表)を最尤法で推定します。
子と親の組み合わせでクロス集計を計算し、正規化する処理となります。
推論結果をデータにできる限り忠実に合わせたい場合にこちらを選択します。
MAP(最大事後確率推定)
全ての状態に 1
つのデータが観測されている分布を事前分布として、事後確率を最大化するようにパラメータ(CPT:条件付き確率表)を推定します。
子と親の組み合わせでクロス集計を計算し、全ての要素に 1
を足して正規化する処理となります。
データが少ない場合に分布を平滑化する意味があり、データが十分に多くなれば ML(最尤推定) との差は無視できるようになります。
例えば状態(A, B)があり観測したデータが(2個,
0個)だった場合に、ML(最尤推定) であればこの確率は(1.0,
0.0)となりますが、
2 個のサンプルで B が起こりえないとするのは早計ですので、これに 1
を足して正規化することで確率が(0.75,0.25)となり平滑化され、
B が発生する余地を残すことになります。
親子関係
ベイジアンネットワークの矢印は、基本的には因果の向きに合わせます。
データから因果の向きを決めることは難しい問題ですので、明らかな場合や仮説がある場合には、
その親子関係(親が原因、子が結果)を設定することで、意図したモデルを作成することができます。
設定された「候補」の中から評価基準により親が選択されます。
何も情報が無い場合には「全親子関係を候補にする」ボタンをクリックしてモデルを作成してください。
「必須」を指定した場合には必ずその親子間に矢印が引かれ、その後で「候補」の中で評価基準により親が選択されます。
プロジェクト画面のデータ列で「加工」ボタンをクリックすることで離散化画面が開きます。
現在のところ加工の種類は「離散化」のみとなっています。
モデル作成では連続値をそのまま利用することができないため、数値データを区間で分割しカテゴリデータに変換する必要があります。
区間の指定は「手動」または「自動計算」で行います。
「手動」で区間を設定する場合には「設定を追加」ボタンをクリックして区間を追加し、区間の閾値と名前を指定します。
閾値をどちらの区間に含めるか(開区間・閉区間)を明示的に指定したい場合は「数値設定」タブをご利用ください。
最小値、最大値でチェックを入れるとその区間に含める設定になります。
「自動計算」では等数分割を初期状態とし k-means
法で閾値を決定しています。
また分割数は5
に設定されていますが、データが少ない場合などは結果がこれに満たない場合もあります。
BAYGLE
でデータから作成したモデルやアップロード(XMLBIF形式、YAML形式)したベイジアンネットワークモデルを可視化する画面です。
この画面では、ベイジアンネットワークモデルの構造の確認、パラメータの確認及び確率推論を行うことができます。
閲覧/推論画面では、エビデンスを指定して推論を実施し、その結果を確認することができます。
エビデンスの指定方法は3種類あります。
モデル欄の各ノードの状態を直接クリックする
状態をクリックし、パイチャートの中央が黄色になるとエビデンスが設定されている状態です。
再度クリックすることで、エビデンス状態を解除することができます。
推論結果欄の各ノードの状態の行をクリックする
状態の行をクリックすると行が黄色くなり、エビデンスが設定されている状態になります。
再度クリックすることで、エビデンス状態を解除することができます。
エビデンスセット欄からエビデンスを選択する
事前に保存していたエビデンス情報を復元します。
上記の3種類の方法のいずれかを用いてエビデンスを設定することにより、推論が自動的に実行され、確率分布(パイチャート)が更新されます。
また、推論結果は、モデル欄、ノード情報欄、推論結果欄にも自動的に反映されます。
名称 | 説明 |
---|---|
再生ボタン | モデル構造を動的に動かすことができます |
グリッドボタン | モデルの背景に表示されているグリッドの表示・非表示が切り替えられます |
自動レイアウト | モデルの位置を自動配置します 【対応レイアウト】 力学的レイアウト 階層的レイアウト(優先度法) 階層的レイアウト(Brandes And Kopf) |
レイアウト保存 | 現在のモデル配置情報を保存します 次回閲覧/推論画面を開いた時には保存した配置が表示されます |
ダウンロード | 現在表示されているモデル画像やモデル構造をダウンロードできます 【対応形式】 SVG(画像) PNG(画像) XMLBIF(モデル構造、条件付き確率表) YAML(モデル構造、条件付き確率表、クロス集計) |
ウィンドウリセット | 表示されているウィンドウを初期状態にリセットします セットしたエビデンスや、モデル配置は影響を受けません |
アップロードもしくは、作成したベイジアンネットワークモデルを有向グラフで表示します。
各頂点には、対応するノードの名前と状態値、確率分布がパイチャートで表示されます。
下記画像は、以下の設定を適用した際のサンプル画像です。
設定名 | 設定値 |
---|---|
状態値表示設定 | 状態名、推論結果 |
強調表示設定 | 強調なし |
確率表記 | 0~1 |
確率桁数 | 2 |
ノード名表示位置 | 中心 |
状態名表示位置 | ノード横 |
各ノードは、その直接の親を条件とする条件付確率を持ちます。
これがベイジアンネットワークのパラメータであり、学習データから計算されます。
下図は、「呼吸困難?」が持つ条件付確率表
P(呼吸困難?|気管支炎?、結核or肺がん?)です。
小さく表示されている整数は、条件付確率表を計算する元となるクロス集計の値です。
ノード情報欄には、モデル欄で設定されているノードに関する情報が表示されます。
事前確率とは、エビデンスが1つも設定されていない状態での確率分布です。
事前分布と推論結果の差がエビデンスの影響となります。
推論結果が青色の場合は事前分布より下がったことを、赤色の場合は事前分布より上がったことを表しています。
また、ノード情報欄で状態名を選択することで、モデルにエビデンスを設定(状態を選択)することができます。
推論結果欄では、推論結果が一覧で表示され、併せて事前確率との差・比が計算されていますので、
エビデンスによる影響を比較するのに便利です。
また、事前確率をエビデンスセット欄の任意の推論結果と入れ替えることができます。
「エビデンスを与えたノードを隠す」を選択すると、エビデンスを与えていないノードのみを表示することができます。
現在のエビデンスを保存することができます。
推論を実施で解説した方法を用いてセットしたエビデンスを任意の名前で保存することができます。
また、保存されたエビデンスセットを選択することで、選択したエビデンスでの推論結果を復元することができます。
エビデンスなしをクリックすることで、現在のエビデンスをすべてクリアします。
また、ここで保存したエビデンスセットを推論結果欄の「事前確率」に替えて利用することができます。
主にモデル欄での様々な情報の表示設定を変更することができます。
設定内容 | 説明 |
---|---|
状態値表示設定 | モデル欄でノードに付随する情報の表示・非表示を設定することができます。 「状態名」「インデックス」「推論結果」から複数選択できます |
強調表示設定 | モデル欄で色付き表示される条件を選択します 「強調なし」「エビデンスとその親子ノード」「選択ノードとその親子ノード」が選択できます |
確率表記 | モデル欄、ノード情報欄、推論結果欄で表示されている確率値の「0~1(小数表示)」と「パーセント表記」を切り替えます |
確率桁数 | 確率表記設定の元で、小数部の桁数を指定します |
ノード名表示位置 | モデル欄に表示されるノード名の表示位置を変更できます 「中心」「ノードの下」が選択できます |
状態名表示位置 | モデル欄に表示されるノードの状態名の表示位置を変更できます 「リング上」「ノード横」が選択できます |
リンク色 | 「親リンクを同じ色にする」「子リンクを同じ色にする」「強調ノードの親子のみ」が選択できます |
クロス集計 | 条件付き確率表欄でのクロス集計の表示方法が選択できます。
「条件付き確率表内に小さく表示」「条件付き確率表内に区切って表示」「条件付き確率表の下に続けて表示」が選択できます |
独立ノード | 親子関係(リンク)が無いノードに対して「表示」「非表示」が選択できます 独立ノードの表示が不要な場合や、独立ノードが多く他のノードが見づらい場合等にご利用ください |
管理画面は、管理者ユーザーのみ画面の右上に表示されている歯車マークから開くことができます。
ここでは、ライセンスに関する設定と、ユーザー追加や削除、権限管理などができます。
ここでは、ユーザーの追加、ユーザー情報編集ができます。
新たにユーザーを追加する場合には、左上の「ユーザー追加」ボタンから行ってください。
※
ライセンスによって追加できるユーザー数に制限があります。ライセンス管理からユーザー数上限が確認できます。
ユーザー情報編集は、各ユーザーの「編集」ボタンから行ってください。
ログインID、パスワード、管理者設定、ログイン制限などの設定ができます。
ユーザーの種類について
ご購入プランによっては、ユーザーを追加して複数人数でお使いいただく事が可能です。
複数人数でご使用される場合には、管理者ユーザーと一般ユーザーの設定があります。
ユーザーの「編集」ボタンをクリックすることで、そのユーザーの種類が確認できます。
管理者ユーザー
管理者、一般ユーザーが作成したすべてのプロジェクト(公開・非公開)に閲覧、操作の権限を持ちます。
一般ユーザー
自身が作成したプロジェクト(公開・非公開)と、他のユーザーが作成したプロジェクト(公開)に閲覧、操作の権限を持ちます。
現在のライセンス情報を確認することができます。
期間の延長や、新たなライセンスを利用する場合には、こちらの画面で再度ライセンス認証していただく必要があります。
推奨動作環境が用意できないのですが、BAYGLEを使用することはできますか?
推奨環境以外の環境でも、BAYGLEをご利用になれる場合があります。
推奨動作環境に記載されている環境を参考にし、ご利用になりたい環境情報を添えてお問い合わせください。
BAYGLE を利用中なのですが、期限以降も利用できますか?
現在ご利用中のBAYGLEのライセンスが切れる前に、新たにライセンスを契約することができます。
お問い合わせください。
ログインID・パスワードを忘れました
初期のログインID・パスワードから変更していない場合は、ログインID「root」、パスワード「root」でログインすることができます。
また、変更後の管理者ユーザーのログインID、パスワードを忘れた場合はお問い合わせ下さい。
管理者以外のユーザーのログインID、パスワードを忘れた場合は管理者ユーザーのアカウントで、ログインID、パスワードの変更が可能です。
サーバーを建てて別端末から利用することは可能ですか?
サーバー機でBAGLEを立ち上げて利用することが可能です。
複数人で利用される場合は複数人用のライセンスが必要となりますためご注意ください。
本書をお読みいただきありがとうございました。
ご不明点等がありましたら、BAYGLE担当( support@baygle.net )までお気軽にご連絡ください。